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ゆうかのエッセイ集「みつめて…」

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私は自宅に新聞を取っていない。
うちの会社の人は私を含め全員がそうである。
だから私は、時々会社で新聞を読むのだけど、特に気に入っているのが「人生相談」の欄である。

毎日毎日、色んな人が色んな相談を寄せてくる。
勉強の悩み、親子の悩み、夫婦の悩み、仕事の悩み、言い連ねればきりが無いほどの悩みの数々。

それに対して、やはり色んなジャンルの先生と呼ばれるであろう方が、アドバイスをしている。

私は相談者の相談内容よりも、アドバイザーの回答内容の方により興味がある。

それらは毎回、いつ読んでもほぼ「なるほどなぁ…」と唸らせる内容になっている。
さすがに、有名な先生は違うなぁと感心しきりである。

どうして いつもあんなに素晴らしい言葉を思いつき、言えるんだろうか?
この人もやはり同じような経験をしたんだろうか…? 
などとつい考えてしまい、アホやなぁと同時に思って自分で自分を笑う。

だってそうでしょ? 

そういう先生方は、そういう事が仕事なんだから、悩める人を見ている数が違う。

沢山の悩める人を見ていれば、自分が経験してなくても、「嗚呼、この人はあの人と同様な事で悩んでいる、ならこうした方がいいなぁ」とか、「この人はあの人とパターンが同じだから、右か? いや左か」などと比較して物を言う事が出来るのだから。

私たちのように自分が「経験してるからわかる」という領域ではないのだろう。

そこで、ふと今朝目覚めた時に思ったんだけど、誰か「人生案内」をしてくれないだろうか…。

困った時の人生相談ではなく、困る前に、言わば道先案内人のように、人生の曲がり角に来るたびに、「ここは右に行って下さい」とか 「いえいえ、ここは左ですよ」
とか言って、人生を間違えないようにガイドしてくれたら…。

そしたら少しは 不幸な人生を歩く人が少なくなるかもしれないのに…。

やり直しの出来ない人生だから、人生の時を無駄にしない為にも…。

などと思いながらも、実際には違う事を考えている私がいる。

そう、人生は修行だから、間違えたり、迷ったりしなくちゃ修行にならない。

元に戻ってやり直す事は出来なくても、気付いた時点で方向修正は出来る。

人生には無駄と見えて、その実、無駄な事など1つもないのだから。

あの人との出会いや別れも、そしてこの人との出会いも、全て必要な事だから。

嗚呼、とするとやはり人生に迷った時の「人生相談」はあった方が良いのかもなぁ。(考)