詩集「負の領域」
群青に輝く満天の星空
メリーゴーランドに乗りて宙をさすらう
繋がれし腕を切り放ち ゆらゆら彷徨う
一縷の望みを夢に見つ 星屑の海を漂うも
それはジェットコースターに姿をかえ
天の川の急流を瞬く間に滑降し
果てしない闇へと投げ出される
浮遊する魂を持て余しつ
時として甘美な冥福(めいふく)に憧れ
時として恐怖の魔道(まどう)に怯える
幾多の想いを抱きて覚醒し
泡沫の憩いにわずかに和むも
真(まこと)に現〔うつつ〕の波 荒涼なりて
憂慮する胸 鉛を抱くが如きに重し
H22.12.17