古都・純情物語 4 (13~14章)
(^_-)-☆
優一と瑛子は比叡山の山頂にいた♪
喫茶・忘れな草を出た後、またあの「ホンキートンク」で
食事をし、そのあと北白川通りから、『比叡山ドライブウエー』に入った。
喫茶・忘れな草での話の中で、あさって12月9日が
瑛子の二十歳の誕生日であることを知った♪
けれど、優一には瑛子に用意したプレゼントなど
あろうはずもなく、
「瑛子ちゃん、誕生日のプレゼントはこの次な♪(^_-)-☆
今日は京都で一番綺麗な夜景をプレゼントするわ♪
(#^.^#)」と約束したのだ♪
山頂には展望台の建物がある。
夏季なら、夕涼みの客を当て込んだ店が遅くまで開いてい
たし、夏季限定で「お化け屋敷」も開催されていた。
しかし年の暮れを間近に迎えたこの時期には、訪れる客も
まばらで、展望台も売店も日暮れとともに閉まってしまう。
けれど、冬の空気の澄みきるこの時期にこそ、
ここから見る京都の街の夜景は格別だと優一は思ってい
た。
規則正しく区切られた都大路が、白い光で輝いている。
そしてまだ僅かに残った市電の送電線とパンタグラフがスパークする
青白い光りが美しい・・
「この時期にここから観る京都の夜景が一番綺麗やと思う♪(^。^)y-.。o○」
「ホンマ、・・・・・・・・・(#^.^#)綺麗~~~♪
優一君、ホンマにありがとう♪(^_-)-☆
忘れられへん誕生日になったわ♪(*^。^*)」
今日、【喫茶・忘れな草】でのふたりの出会いは、
大井泰子の粋な計らいだった♪
泰子には、優一も瑛子も、一言も言っていなかったのに、
【恋の達人?大井泰子】には、ぴ~んときたのだろう。
おかげで、優一と瑛子の、互いに抱いていた誤解も解けた。
眼下には都大路の夜景・・
空には満天の星空・・
優一は【喫茶・忘れな草】で云いかけた言葉を
口にした・・
「瑛子ちゃん、僕と・・・・・付き合ってくれるか?(・_・;)」
「・・・・・・・・・・・(#^.^#)はい、喜んで♪ 」
「瑛子ちゃん♪(#^.^#)・・・・・・・」
「・・・・・(#^.^#)・・・・・・・・・」
優一は瑛子を見つめ、抱き寄せた♪
瑛子の黒目がちの瞳が見開いたまま
優一の顔が間近に迫った♪
瑛子が慌てて眼を閉じた瞬間、
二人の唇がそっと重なった♪
(#^.^#)(^_-)-☆
優一は瑛子の背中を抱き寄せ、唇を重ねた♪
互いの歯が、ガチガチと鳴っている♪
一旦唇を離し、顔を見合う♪
(*^_^)(^-^*)
『ここは寒いから、車に戻ろか?(*^^*)』
『うん♪(*^^*)』
車に戻り、優一は助手席の瑛子に再び口付けをした♪
今度は、少し激しく…♪
二人共、もう震えてはいない♪
そのまま助手席横のレバーを引いて…♪
すっかり水平に近い角度の助手席に横たわる瑛子に覆い
被さった…♪
その頃から急に、車内のウィンドウは内側から曇り始めた♪
二人の発する熱い思いが、
車の中に『ベール』を掛けたのかも知れない♪
(^_-)☆
優一と瑛子を乗せた白いブルーバードは、門限の10分前
に女子寮のそばまで来た。
『瑛子ちゃん、間に合ったな♪(*^^*)』
『うん♪…(*^^*)でもまだ10分…ある♪(^-^*)』
『うん♪…まだ10分あるな♪(*^o^)…瑛子ちゃん…(@_@;)』
優一は停車した車の中で、助手席の瑛子を抱きしめた♪
唇を重ねる♪
瑛子も待ち兼ねたように、顔を上げ、優一に唇を与えた♪
もうどちらの歯も、ガチガチと鳴ったりはしない♪
(^_-)☆
けれど優一の鼻が瑛子の鼻にぶつかる♪(#^.^#)
苦笑しながら唇を重ねる♪
『あん…(*^^*)もう、行かんと♪』
『…ああ、…(*^^*)…ほな来週の土曜日、2時に【忘れな草】で♪(^_-)☆』
『うん♪分かった♪(*^^*)』
二人は来週のデートの約束をした。
瑛子は車から降りると、
100メーター先の女子寮の門まで走った。
そして中に入る前に、暗がりに停車した優一に向かって、
千切れる程に手を振った♪
寮の玄関で靴を脱いでいると、
頭にタオルを巻いて湯上がりの一回生金田弘美が
『あ、藤先輩、今帰って来はったんですか?
大阪の実家から何べんも電話かかってましたよ?』
『え?実家から?なんやろ…弘美ちゃん、ありがとう』
(…(-_-;)なんやろ?…)
瑛子は何やら嫌な予感がした…
作品名:古都・純情物語 4 (13~14章) 作家名:ef (エフ)