トンネル①
ある日トンネルに出くわした
照明のない
奥の見えないトンネルだった
他に道のない一本道
分かれ道は
もうずっと前にあったような気がする
トンネルに入り
少し行くと
入り口の光ははるかに遠く
出口は見えなかった
さらに行くと
真っ暗闇の中にいた
自分の足元どころか
手先も見えない闇
一歩踏み出すのも怖い
底知れぬ闇の中
不安と孤独が寄り添ってくる
この闇はどこまで続くのか
出口はどこにあるのか
それでも自分が前だと信じる方向に
進んで行かなければ
永久に闇の中だ
もがきつつ
光を求めて行かねばならない
そろりそろりと
進んで行かなければならない