感動
2、3歳の小さな子供を見つけた
一生懸命に
お菓子を見つめて
もみじよりも小さな手で
触ってみたりしている
この子はまだ人生のほんの端っこにいて
新しい発見と驚きの日々を送っているのだろう
色とりどりのお菓子が
宝石のように輝いて見えたころ
おまけのおもちゃが宝物だったころ
人は生きている限り
発見と新しい感動に出会える
でも、反対側からは
こぼれ落ちてゆく
古い記憶
感情のかがやき
感動は少なくなる
感動は深くなる
100歳にならなければ
わからないこともあるんだよ
だから、失ってゆくみずみずしさは
許してほしい
なにもかも抱えたままでは
重すぎて前に進めないもの