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novelistID. 2322
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声の
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空高く、雲は流れる。混ざることのない二つの色。昇りきった太陽には肌を、つんざく蝉の声には耳を痛めつけられる。いつのまにかそこに現れた黒い影は、悠々と僕の視界を横断した。絶望の色は過ぎ去ると、今度は風と破壊的な音。高い機械的な鐘の音は、すぐに金属の擦れる音と風の轟音に隠れ、視界の青も銀白色に潰される。
「――飛び込めば?」
空耳に似た微かな声は、かき消されることなく僕の鼓膜を揺らす。
「……もう、遅いよ」
僕は首を振り、喉を振るわす。作ることのできた音は、あの声に届いたのだろうか。
再び聞こえだした鐘の音は、再び見えだした青へと吸い込まれ、そこには先となにも変わらぬ世界があった。静寂が現れて、僕らの道を開ける。僕らは促されるまま、その足を進める。
ある夏の日の蝉の声がうるさいあの日、僕らは消えそうで消えられなかったけれど――
作品名:
声の
作家名:
きょう