つぶやき詩集 (1)
ひきずり
ひきずってる
ひきずってる
ひきずってる
忘れていた事を
忘れかけていた事を
あの日の事を
何故、想い出に追われるの
何故、想い出にならないの
何故、想い出を振り返るの
忘れたはずの声
忘れたはずの髪の香り
忘れたはずのその唇
ひきずってる
ひきずってる
ひきずってる
眠れない夜に君は現われる
眠ろうとする俺を起こして
眠る俺の夢に現われてくる
俺を許せないのか
俺を狂わせたいのか
俺はどうしたらいいのか
君と観た夢は諦めたのに
君と交わした言葉も忘れたのに
君はここにいないのに
記憶が消えない握った手の温度
記憶が消えないささやいた唇
記憶にならない抱き合った夜
ひきずってる
ひきずってる
ひきずってる
作品名：つぶやき詩集 (1) 作家名：Riki 相馬