出口が無いのです(詩集)
まだ君に夢中だった時
僕は別れの言葉を考えていた
正確に言うと
考えていたのではなく
あふれて来たのだ
この先これ以上の幸せはない
貯めた愛を無くしたくないと
勝手に思い込んでいたに過ぎないとしても
別れの理由を言った時
君は僕の目を見つめていた
正確に言うと
見つめていたのではなく
飛び込んで来たのだ
そして頭の中をながめ回した
確かに自分がここにいると
自分で一杯であるとことを納得したのだろう
それは正確に言うと
別れでは無い
金庫に入れて
鍵をかけよう
愛
作品名:出口が無いのです(詩集) 作家名:伊達梁川