出口が無いのです(詩集)
雨の音に気がついた
忘れていたものに気がついた
あんたのことなんて
思い出さないと
決めていたのに
雨の思い出なんか
なかった筈なのに
雨の音が離れない
忘れていたことを思い出す
あんたのことなんだ
思い出せばいい
いいやつだったと
雨音を聞きながら
戻ることは無いけど
雨の音が続いてる
思い出なんか流れてしまえ
ここにいないあんた
思い出は今も
いいやつ過ぎるよ
雨といっしょにさ
どっかに流れてしまえ
あんたなんて
あんたなんて
雨なんて
雨なんて
嫌い
作品名:出口が無いのです(詩集) 作家名:伊達梁川