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第二章 第三話 あの争いの裏話

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まさかあんな展開になるとは思ってもみなかったな。
え?誰だって?
あ、自己紹介が遅れました。
私は霞ヶ丘です。
君は新人君だったよね、よく頑張ったな。
・・・・え?気がついたら終わってた?
じゃあ君にも一応教えとくよ。
だけどあくまでも源五郎伍長・・いえ、源五郎兵長には内密に。
はい。お願いしますね。


実は三船君が源五郎君を庇って死んでしまった後―――――
「うあああああああああああああああああああああ!!!!」
「なんだ?!」
「あれは若林と三船じゃないか・・・クソッ!あいつ混乱してやがる。すきを見てあいつを安全なところに」
俺達は混乱している源五郎君を無事に連れ戻す方法を考えていたときに戦況を見ていた一人の兵士が震えながら言ったんだ。
「なんだよ・・・・あれ・・・・」
「あれ?」
俺達は指を指した方向を見たら
「死に晒せ!!下衆どもが!」
「OH NO!!!!」
味方の俺たちまで震え上がるほど源五郎君は敵兵に襲い掛かっていた。
その姿はまるで「阿修羅」
敵兵がまるで赤子の手を捻るかのように次々と倒されていっている。
敵兵は危機を察して逃げていったが源五郎君の餌食になったものは20人は超えた。
敵兵がいなくなったと同時に源五郎君はその場に倒れた。
「・・・・・ハッ。総員負傷者と戦死者の確認!急げ!」
「ハッ!!」
西王隊長の言葉で何とか頭が正常に働き俺達は作業に当たった。
隊長は源五郎君をそっと抱き上げて近くの木の下に寝かせた。
心なしか俺には涙を流していたように見えた。

まぁその後に源五郎君は目を覚ましたけどどうやら三船君が死んでからの記憶は覚えていないらしい。
気がついたら寝ていたと本人は言っていた。
咄嗟に「お前は三船君が死んでしまった後に気を失った」と言ったが果たして本当にそれでよかったのか。
いや、まだ幼いあの子には酷な話だ。
今話してしまったらあの子は後悔し、自己嫌悪に陥り最悪――――いや、考えたくもない。
だからまだ・・・・まだあの子にはこの話を伏せておこう。
だから君も慎むようにな。
『了解しました。』
よろしい。では、持ち場に戻るぞ。