第一章 第四話 初めての襲撃 そしてフィリピンへ
しかし俺達はその時に気がつかなかった。
隣の「ソロモン諸島」が連合軍に占領されていたとは―――――
「準備は出来たか。」
「「「「はい!!」」」」
「ではしゅっぱ」
ドゴォォォォォォォォォン
「なんだ!!」
「清水班長!西から軍艦が3隻!」
「なんだと!」
どこからか軍艦が3隻パプアニューギニアに侵攻してきたのだ。
予想もしていない展開に一同は混乱状態になった。
「静まれ!・・・・クソ。このままでは全滅になってしまう・・・・」
清水班長は黙々と考えていた。
「お前達には本当に悪いと思っている。だが、それしか方法がないんだ。納得・・・してくれるか?」
清水班長はとても深刻そうな顔をしていた。
それほどのものと新人の俺達でも感じた。
「俺達は清水班長の結論に反対はしません。それが、班長が僕たちのためと出した結論なのですから。」
「・・・・これも我ら大日本帝国の勝利の為だ。ここから二組に分かれて行動をする。
一組は連合軍を迎撃する。もう一組はフィリピンに向かう。」
「「「「!!!」」」」
「俺はここに残り、できれば全員フィリピンへ送りたい・・・だけどそれは叶わぬこと。
そこで・・・・2,3班は迎撃組。4班をフィリピンへ向かう。それで良いか?」
清水班長はとても苦しそうに計画を伝えた。
隊員は皆黙々と班長の言葉をかみしめていた。
中には震えている者もいれば、静かに涙を流している者もいた。
俺は今まで幾度と戦況を潜り抜けたが正直ここまでの状況は初めてだ。
緊張状態が走ったその時一宮が
「りょ・・・・了解・・・であります・・・」
「一宮・・・・」
「清水班長の提案に賛同するであります!」
一宮の言葉は緊張状態だった俺達にはとても救われた言葉だった。
そして次々と賛同した俺達に清水班長はすこし涙ぐんだがすぐに士気を取り戻して
「全員で円陣を組むぞ!」
「おお!!」
「俺達剣術部隊第2,3,4班はここまで勇敢に戦ってきた。その誇りを忘れるな!」
「おう!」
「第2,3班はこれから来る連合軍に負けぬように闘志を燃えたぎらせろ!」
「おう!」
「第4班は最後の一人になってもフィリピンの仲間の下にたどり着くのだ!」
「おう!」
「最後まで戦うのが」
「「「「我ら大日本帝国軍人の誇り!」」」」
俺達はこの言葉を最後に各責務を果たしにいった。
ドゴコォォォォン
ドガアァァァァン
「皆!」
「墨田!伏せとけ!」
俺達は連合軍の船をのっとり先に進んだ。
聞こえるのは爆撃音のみ。
皆、無事でいてくれ。
ドゴォォォン
「クソッ!ソロモン諸島が占領されていたのか!!」
「軍艦がいっぱいです!梅沢伍長!」
「ええい!大丈夫だ!前に進むぞ!!!」
「「「「「了解!!」」」」」
後ろから追いかけてくる船と爆弾に少し興奮を覚えながら先へと進んだ。
作品名:第一章 第四話 初めての襲撃 そしてフィリピンへ 作家名:sanze1991