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魔法少女リリカルマギカ(第1話)魔法少女大決戦(改)

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第4章 ウチ、そんなん、嫌や



なのはや、ほむらの目前で、倒したはずの魔獣が再生していく。

いや、それだけでなく、サイコクリスタルの中央の石に目が生じ、
その自意識が魔獣の体を支配して、その魔力はさらに強大なものになっていく。

彼らが仲間を呼んだのか、空間を裂いて新たな融合魔獣の大群も現れ、
魔法少女達にせまる。

その光景にマミが思わず、悲鳴をあげる。

『う、うそでしょ! 一度倒した魔獣が再生するなんて!!』

それだけではなかった。最初に変化に気がついたのは、ほむらだった。

『みんな、気をつけて!
魔獣の炎熱系魔力弾の色が赤から青に変化してるわ。
 高温になった証拠よ。』

杏子も敵の変化に気づいたようだ。

『それに魔力弾の連射速度も上がってるみてえだな。
 囲まれたら、やべえぞ。』

『どんな強力な魔力弾でも当たらなければ、
 どーと言う事はないわ!』

はやてが、どっかの赤い人みたいな事を言いながら、
敵に攻撃をしかけた。

『ブリューナク・アサルト!!』

はやての、シュベルトクロイツのほぼ中央部から
4本の青白く光る短剣型魔法弾が撃ち出され、
魔獣に突き刺さる。

だが、ダメージが不十分で、魔獣を倒すにはいたらなかった。

当然、敵ははやてを狙って青い高温火炎弾を撃ってくる。

『だから、当たらなければ....』

グググッ!

『はやて!!』

『うわ?!』

ズドーーン!!!

『あちゃちゃちゃちゃちゃーーー!!』

魔獣の青い魔力弾がはやてを狙ってホーミング(自動追尾)したのだ。

幸い、フェイトが声をかけたおかげで、はやては
古代ベルカ式のシールド系防御魔法パンツァーシルトを展開し、
すんでのところで、魔力弾を防御したので、
大事には至らなかったようだ。

もっとも、防御のタイミングが少し遅かったので
はやては、その手にすこしやけどを負ったのだが、
これも、彼女の騎士甲冑の高い防御性能のおかげで、
軽症のレベルだった。

はやては、治癒魔法で自分のやけどを治しながら、
戦友たちに警告する。

『うー、結構、知恵も付いたようやし、
 みんな、注意が必要や。』

これには、なのはも同意する。

『うん。』

『お、おい!
あ、あれ!!!』

魔獣たちの更なる異変に気づいた杏子が声をあげる。

魔獣たちの頭部、人間で言えば額にあたる部位にクリスタルが有るのだが、
そのクリスタルの前方の空間に光の円盤が出現している。

その光の円盤は、魔法陣ではなく
中心に光の渦の様な模様があり、
光の渦が回転するたびに円盤の全体が大きくなり、
光も強くなっているようだ。

杏子が率直な意見を述べた。

『な、なあ。
 すんごく、いやな予感がするんだが。』

ほむらが、答える。

『奇遇ね、私もそんな気がするわ。』

『だったら。』

『みんな、散れーーーーーーーーー!!!!!!!!!』

ブアアアアア!!!!!!!!!

魔獣たちの頭部クリスタルの前方に形成されていた光の円盤から、
ぶっといレーザー・ビームにしか見えない、怪光線が発射され、
その光線が着弾した地面は融解していく。

しかも、光線は結界内に存在する物体も、たやすく貫通していた。

『なんや、あれは?! 魔力砲撃なんか?!』

『わからないけど、とにかく、あれは直撃したらまずいね。』

全員が、この、なのはの意見には、激しく賛成だった。
直撃したら、どうなるかなんて、誰も想像したくなかった。

『ざけんなよ!
連射ホーミング弾に、貫通レーザーだと!!
シューティング・ゲームのハード・モードのつもりかよ!!!』

思わず杏子は悪態をついた。

この魔獣は、ひょっとして、
シューティング・ゲーム好きの、コアなゲーオタの意識を
取り込んでいるんじゃないかと、
たまにゲーセンで遊んでいる杏子は本気で思った。

杏子には、魔獣たちが
『 XXXXXXビィーーーーム!!!! 』
とか言っているような、幻聴が聞こえる気までしてきた。

なのはは、魔獣たちの様子を冷静に分析して意見を述べる。

『やっぱりそうだ。
 クリスタル状のロストロギアが、あのモンスターに影響を与えているんだ。』

『それに、さっきまで魔獣があのクリスタルの魔力を利用していたのが、
 今はクリスタルの方が自分の意識を持って、
 魔獣の体をコントロールしているように感じるわ。』

ほむらも、魔獣たちとロストロギアの関係性には気がついていたようだ。

そして、杏子が結論にたどりつく。

『ちょっと待て!!もしそうなら。
 そのロストなんたらが中枢だって言うならっ!!』

ギラリッッ!!!

杏子の瞳が凶暴な色に染まる。

『話は、早ええ!!』

ヒュンン!!!!

一瞬で杏子の姿は視界から消える。

次の瞬間、杏子は一体の融合魔獣の眼前に高速移動していた。

そして、、

バシュッッ!! ガッシャーーー!!!

杏子が使っている一本の長い槍タイプの武器が、
『多節槍』と呼ばれる蛇腹状の武装に変形する。

杏子はその武装を器用に使いこなし、
融合魔獣の頭部、人間で言えば額の部分にある
ロストロギア・サイコクリスタルを粉々に粉砕した。

『ほほー、やるもんやな。』

『うん、なかなか器用だ。
 それに、本気になったフェイトちゃんほどじゃないとしても、
 スピードもかなりのものだよ。』

杏子の戦闘技術に感心するなのは達。

『なら、私も!!』

マミは、彼女の服の胸元を飾っているオレンジ色のリボンを引き抜くと、
それを、新体操のある種の技の様に、空中でクルクルと回転させた。

すると、リボンは大砲の様に巨大な銃の形にいきなり変形した。

『な?!!』

『ティロ・フィナーレ!!!』

バオオオ!!!

マミの巨大な銃から発射された、
やはり巨大な火線はクリスタルごと魔獣の頭部を吹き飛ばした。

『な、なんや、あれは?!!
 なんで、リボンが、巨大な大砲にいきなし変化すんねん!!!!
 まるで、どこぞの、イリュージョンや!!!!!』

はやては、まるで、初めてマジック・ショーを見た小さな子供の様に興奮している。

『なんと言うか、あれはまるで、私たちが実際の魔法に出会う前に、
 マンガやゲーム等から空想していた、いわゆる魔法のイメージだね。
 なんだか、ちょっと、うらやましい気がする。』

だが、なのはの感想に、ほむらは反論する。

『良いモノじゃないわよ、魔法少女なんて。』

ほむらは、魔法の弓を出現させ、
魔力を実体化させた光の矢を発射した。

発射された光の矢は空中で何本かに拡散すると、
数体の融合魔獣のクリスタルを撃ちくだいた。

だが、
ブ、ブーン!!!

『げ!!!』

杏子の目の前に、たった今、3人が倒した魔獣の
約2割増しの数の融合魔獣が空間転移で現れた。

『よっしゃ、ここはウチの出番や!』

『は、はやて!
 何をするつもり?!』

いやな予感のしたフェイトは、速攻で、はやてに確認する。

『何をするて、そんなん、決まっとるやん。
 ここは、ウチの得意の広域攻撃魔法で、
 あのモンスターども、全部きれいにぶっとばしたるわ!!』

『わたし達ごと?』