魔法少女リリカルマギカ(第１話)魔法少女大決戦(改)
第１章 ふるさとの世界に
これは、
ほんの少しの奇跡があれば、
ありえたかもしれない
出会いと 希望の 物語。
魔法少女リリカル☆マギカ
始まります。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
あれから、どれだけ時が過ぎ去ったのだろうか。
ある日、まどかとさやかの二人は、ひさしぶりに、ふるさとの、見滝原に降り立った。
もちろん二人は、高次元生命体なので一般人はその姿を認識できない。
『ごめんよ、まどか、あたしのわがままに、つきあわせて』
『ううん、いいよ、さやかちゃん。
わたしだって仁美ちゃんの花嫁姿をひと目見たかったんだから』
二人がなつかしいこの町にやって来たのは、
恭介と仁美の結婚式を見守るためである。
結婚式が行われたのは、大きな白い教会だった。
最近建てられた教会らしく、その壁はひびひとつなく、
全体像は西洋の白銀の城のようにも見える。
結婚式のプログラムは、夕方から開始された。
この時間帯からの、式のスタートは、
この町では珍しいが、恭介の演奏家としての仕事が順調で
多忙な事が原因らしい。
式が進み、やがて純白のウェディング・ドレスにその身を包んだ
仁美が現れると、参列者たちから、ため息と、歓声があがった。
それは、まどかも同じだった。
『きれい......』
『うん』
さやかも、まどかと、ほとんど同じ気持ちである。
これは当然なのだが、恭介も仁美も、中学生の頃から
比べれば、立派な大人であり、さやかから見ても、
二人は、いわゆる、美男美女の、似合いのカップルだった。
まどかにとっても、神前で、愛の誓いを交わす
二人の姿は、とても眩しいモノに見えた。
『？？』
『どうしたの、まどか？』
『な、なんでだろ、
涙 とまらないよ。
別に悲しい事なんて
何も無いはずなのに......』
『........................
もう、いいや。
そろそろ出ようか、まどか』
『うん』
式はまだ続いていたが、まどかと、さやかは、
教会を後にした。
鹿目まどかには、この世界に魔女が生まれないように、
因果の調整をすると言う、重要な役割が有るのだが、
魔法少女の因果の変動を感じない限り、やる事がない
ため、今は時間に余裕が有ったのである。
二人は夜の見滝原をしばらく散歩する事にした。
今は４月中旬である。
月の光に照らされた、夜の桜並木が美しい。
どこからか、花見をしているらしい
人達の笑い声が聞こえてくる。
ふと、まどかが、言葉をこぼす。
『結婚....したかったな』
『結婚かあ、
そうだね。
でも、もう、あたしたちは......』
そう言うと、さやかは、夜空を見上げた。
『あ！！
まどかが、人間に戻って、
良い人と結婚できますように！！！
まどかが、人間に戻って、
良い人と結婚できますように！！！
まどかが、人間に戻って、
良い人と結婚できますように！！！
まどかが、人間に戻って、
良い人と結婚できますように！！！
.............................. 』
『ど、どうしたの、さやかちゃん？
いきなり？』
『あー、いや、今、流れ星が見えたんでさ。
ちょっと、願い事をね』
『......ありがとう、さやかちゃん。
私、その気持ちだけで十分だよ』
『そっか』
『..............................』
『そろそろ、向こうに、帰ろうか？』
『そうだね。
帰ろう、さやかちゃん』
まどかと、さやか、の二人は、
本来の居場所である高次元空間に移動しようとしたが、
その途中で、何者かの罠にかかったかのように、
次元の狭間に落ち込んでしまい、自力で動けなくなった。
『な、何よ、これ？！！今の私たちが、動けなくなるなんて』
『こんなの今まで、見たことがないよ。
まるで誰かがここに罠をしかけたような？』
『二人とも、そのまま動かないで。
今わたしが次元の狭間を分解して、あなた達を引き上げます』
声のする方を見ると、そこには黒い服装を着た、
とても美しい銀色の長い髪の女性がいた。
良く見るとその女性の背中からは黒い翼が出ている。
だが、まどかには彼女が一瞬天使のように見えた。
そう、まどかとさやかの二人を助けたのは、あの初代リインフォースであった。
リインフォースの体から白銀の魔力光が放射され、
次元の狭間は割られた薄いガラスのように砕け散った。
この初代リインフォースと言う女性は、
『夜天の書』と言う魔導書の管制プログラムであったが、
過去に、有る事情で、２人の魔導師に自分を破壊してもらったのだ。
その後、リインフォースは、
まどか達と同じ高次元生命体として、生まれ変わった。
そのリインフォースが二人に告げる。
『あなた達のふるさとの世界に危機がせまっています』
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作品名：魔法少女リリカルマギカ(第１話)魔法少女大決戦(改) 作家名：気導士