切り裂き王子とG
その日ケロロ達の隊舎は大掃除の日だった。
「うっわあ、さすがに一ヶ月も隊舎あけとくとなんか綺麗なものも汚く感じるなぁ。。」
と、やる気無しのケロロを隣には
「つべこべ言わんとさっさとやれい!お前の部屋だろうが!なぜ俺らがしにゃいかんのだ!」
と、怒りながらも手伝っているギロロと
「ケロロく~ん、これ僕が昔無くしたと思ってた物だよ~~~」
と、探し物を見つけて泣くゼロロがいました。
その時だった。
「そっちに向かったぞ!」
「追いかけろ!」
と、ドタバタと走る音が聞こえた。
「ケロ?なんでありますか、騒々しいフギャ!」
「クソッ!ここに入ったはずやねんけど!」
「あんちゃんはやく見つけてよ!」
と、ケロロを踏んでいることにも気付かないほど興奮しているのは同期の「キララ」と「クララ」だった。
2人は双子のケロン人なのだ。
「キラ・・・ラ・・・クラ・・・・ラ・・・お・・・おも・・・・おも・・・・ガク」
「ん?あんちゃんどっからか声がするで。」
「しっかしきったねえな。わいらはもうすんだで。」
何しにきたんだと突っ込みたくなる気持ちを抑えてドロロは言った。
「それより2人ともどいたほうがいいよ。」
「「なんで?」」
「じだ・・・じだみで・・・」
下から声が聞こえて、2人は下を見るとピクピクと今にも死にそうなケロロがいた。
「うわっ!すまんケロロ!」
「ごめんよぉ。」
「べつに・ゲホ・いいけど・・・ケホッ・・・なにごと?ドタンバタンと。」
「実はなGが現れたんだ。」
その時3人は青ざめた。
「なんとGが!」
「そ・・それでどこにいるんだ。」
と、ギロロは武器を持った。
「ちょいまちギロロ!隊舎でぶっぱなしちゃ駄目だってば!」
「この部屋に入ったのは見たんだが」
「きいやあああ!ってまだマシだな。で、大佐はここにはいないよね?」
「うん。朝でてったよ、」
「しかし大佐の部屋が一番汚いはずなんだが・・・」
「どーせさ、「だって俺王子だし」とかなんとかいってしないよ。」
その間にもケロロ達は緊張を解かなかった。
本当だったら隊舎内放送をかけたいぐらいの気持ちだがここは穏便に済ませようと思った。
しかしそれがあだになるとはその時誰も思わなかったのだ。
「ハッ。アサシンマジック正体やぶり!」
するとGがでてきた。
ブ~~~ン
「こっちだ!」
バキュンバキュンと銃をぶっぱなすギロロとキララとクララが殺虫剤を撒き散らす。
「ゲロォォォ!俺の部屋がカオス的なことにぃぃぃぃ!」
と、その時ケロロの顔にGが飛び乗った。
「「「そこだ!!!」」」
「まって!俺を見て!」
3人は周りが見えてない状況に陥ってる為その先にケロロがいることに気がつけず
ドガアアアアンプシューーーーーーーー
「ゲエロオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!」
ギロロの銃とキララ&クララの殺虫剤をもろに当たったケロロは泡を吹いて倒れた。
ケロロはそのまま病院送りになりギロロとキララとクララはプルルからお叱りを受けた。
そしてなんとかして隊舎に戻るともぬけの殻になっていた。
「あれ?なんでみんないないんだ?」
「大掃除終わってくつろいでると思ってたのにな。」
「なんかひどくなってないか?」
そう、3人が見た光景は壊滅的な隊舎だった。
ズル・・・・ズル・・・・
「「「!!!」」」
「なななななんだ・・今の音は・・・・」
ベルルルルルルゥ
「そ・・・その笑い声は!!ヒッ」
バシュンとナイフが壁に刺さった。
3人はバッと後ろを振り返ると
「アヴァ~~~~~」
と、発狂したベルル大佐がいた。
そして大佐の周りには無残な姿のG達が・・・・
「見ちゃったのね・・・ベルル大佐殿・・・」
「見ちゃったんだな・・・ベルル大佐殿・・・」
その時今までフラフラとしていた大佐がヒュンと3人を見ると
「ウシシ!俺の手にかかれて光栄だと思えよ。だって俺――――王子だもん★」
そういうと回りに浮いてたナイフはベルル大佐の掛け声と同時に3人に襲い掛かった。
「「「うぎゃああああああああああああああああああああああああああ」」」
そしてその後3人は病院送りになったのは言うまでもない。
哀れなEND