練習中!?
いや、嫌いってわけではないけど。あいつには有無を言わせない何かがある。
「おーーーい。長縄の練習すっぞー。ならべー。」
遠くからクラスメイトの声が聞こえる。もうすぐ運動会のため長縄の練習をするのだ。
クラスのみんながそれぞれのところに並んだ。
おれは、俊二の隣。後ろには女。…なのにもかかわらずあいつは手をつないできた。
「ちょっ……お前何してんだよ。」
「いーじゃんかよ。」
少し拒否りつつも別に振り払うことをするわけではない。
それは、なんだかんだで最近あいつのことが好きになってきたからだ。
これは秘密だ秘密っ!!誰も知らねェンだ。
「ねぇねぇ!!すみ!!みてよー。あの二人手つないでるよー!!」
「ほんとだぁ。」
「ねっねっ!できてんのかなぁ??」
うわ、見つかったし。俊二も気づいてるはずなのに平然としている。それが悔しかったからつないでる手に思いっきり爪を食いこませてやったら強く握ったように見えたのか
「きゃー。絶対できてるよ。」
勘違いされた……。くそっ!!俊二はくっくっと笑いをっこらえていた。
ってゆーか……、騒いでんの俺の元カノ。とその友達。
アイツいつの間に腐女子になったんだよ。
「あー、おい大輝。あいつらまねしてんぞ。」
「あ?」
ほんとだ。元カノとすみは手をつないでいた。
でも、女どうしで手繋いでてもおかしくねぇよな。その点俺らって…。
明らかにおかしい。
でもしょうがない。それでもつないでいたいのはそれだけ、俊二のことが好きってことだから……。