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　山口は立ち上がると、詰所から出ていく。救急キットのおかげで、右足の痛みがもう和らいだようだ。
「それじゃあ、動く車が無いか探すぞ」
妖夢も立ち上がって、詰所から出た。
「やれやれ、やっぱり来るんじゃありませんでした」

　詰所を出た２人は、先ほどの駐車場へ向かっていく。収容所の建物は、ほとんど崩れ去っており、小さな火があちこちで燃えている。
　濃霧を挟んで空に浮かぶ太陽が、弱々しく大地を照らしていた……。



　　　【　第１２話　終わり　】