東1局13順目
義徳32年2月14日。
とある雀荘。
向かい合う4人。
まさに今、対局が始まったばかり。
しかし侮ってはならない。
戦争はもう始まっている。
親が少し考え第13打めに5萬。
全部で20回程度牌を引けるが、13打めはもう後半に入りにきている。
そんな時に1~9ある数字の真ん中をきるということは、あがれる形かそれに近い。
だが俺も後には引けない。
一巡前にタンヤオ・ピンフ・ドライチを張っている。
待ちは3・6萬。
親が9順目に捨てている。
16順目。
引いた牌は4萬。
親にあがられる可能性が高い牌だ。
「すいません」
考える。
捨てた。
通った。
心の中で喜ぶ。
その局は親と俺が上がれる形のまま終わった。
親が流れる。
この繰り返しを基本は8回繰り返す。
今日はあがれる形にすぐに持っていけたし、振りこまなかったな。
心の中で思う。
しかし、この16順目、4萬を引いて捨てたことで俺の運が落ちたことに気づかなかったのは俺だけだった。