ドリーム×クロック Ⅰ
何処からか、電話が鳴っているのが聞こえる。
―――――うるせぇなぁ、さっさととれよ誰か。
いつまでも鳴りやまないその音に対し、俺は舌を打つ。
そして気付く。
―――――ああ、誰もいねぇのか、ここ。
それが最後。
俺はそのまま意識を失う。
と、言っても、気を失ったことは目覚めてから気付いたんだが・・・
まぁ、いい。
そんなことより、どうして俺がこの住み慣れた事務所で、
こんな大けがして倒れてんのかって話だ。
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俺が目を覚ましたのは、電話が鳴っていたあの時からだいたい6時間ちょい。
俺の左腕にしている腕時計が5時38分で止まってて、事務所の壁の時計が11時42分で動いてる。
つまり、そういう事だ。
―――――日付が変わる前に目覚めてよかったよ。
・・・なんて、思ってみたりして。
夜中に起きたって何もすることねぇよ。どうすんだ。
まぁ、とりあえず・・・
「寝るか」
そして俺は、"今日"に別れを告げるためにペットに潜り込んだ。
"今日"と、言うか・・・―――――
"この世界"・・・か?
to be continued・・・
作品名:ドリーム×クロック Ⅰ 作家名:黒雨花