やさしい めがみさま
ちかの きゅうでんで まどろんでいた めがみさまは
そんな 非リアたちの なみだが きのねを つたって
めがみさまの ところに ながれてくるのを みて めを さますと
とても かわいそうに おもいました。
そこで めがみさまは じめんの したを あるいて まわって
非リアたちの うらみと かなしみの こもった なみだのつぶを
ひとつぶ ひとつぶ ひろいあげては
おおきな はすの はっぱに たくさん たくさん ためました。
めがみさまが ひろった 非リアの なみだは
はすの はっぱに のせられると きれいな たまに なりました。
たまは ころがり おたがい くっつきあって
はすの はっぱに いだかれた
いかりと うらみの みずたまりに なるのでした。
作品名:やさしい めがみさま 作家名:劉 裕介