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居酒屋店主
居酒屋店主
novelistID. 25411
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ダジャレ

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愛すべきお客様。

ひらたく言えば、毎日ヨッパライの話し相手になってやっている。

お代金を頂くのは、酒やつまみの対価だけなのだから、そう言わせてもらってもいいだろうと思っている。

と、こっちが勝手に思っているだけで、向こうからしたら「お前の店を選んでやった」ことの対価が話し相手をしてもらうことなのかもしれない。

つまり、お客によってはこのへんのことはチャラというワケだ。


「常連」という人種がいる。

わがもの顔だ。

「家が近い」だけである。

この常連のひとりにダジャレ連発男がいる。

ワタシは自分で店を開くまでは特に意識せず、ときたまダジャレを口にすることもしばしばだったが、この男、いやお客が現れてからというもの、ダジャレが公害であることに初めて気がついた。

つまりOLの気持ちが分かったワケである。

「セクハラ」だの「パワハラ」だのをよく耳にするが、「ダジャハラ」を声高に叫ばない日本の女性は世界に誇れる謙虚さである。
作品名:ダジャレ 作家名:居酒屋店主