星屑ロット
八つ目
奪われていく
普段なら全く気にもとめない水が、今は質感を持って体にまとわりつく
だがそれも水に落ちた瞬間の話で、一度水の中へ入ってしまえばそれは空気になる
苦しいと感じるより前に、つかまるものがないことに焦る
どれだけ手足を動かしても、手のひらが捕まえるのは水ばかり
体を支えるのが気体だけと感じるために、まるで空から落ちてきたように思う
苦しい
ようやく感じた苦痛は、冷えていく皮膚から失われていく
静かに命を刈り取っていく水は、肺を満たさない空気と変わりなかった
奪われていく
普段なら全く気にもとめない水が、今は質感を持って体にまとわりつく
だがそれも水に落ちた瞬間の話で、一度水の中へ入ってしまえばそれは空気になる
苦しいと感じるより前に、つかまるものがないことに焦る
どれだけ手足を動かしても、手のひらが捕まえるのは水ばかり
体を支えるのが気体だけと感じるために、まるで空から落ちてきたように思う
苦しい
ようやく感じた苦痛は、冷えていく皮膚から失われていく
静かに命を刈り取っていく水は、肺を満たさない空気と変わりなかった