道の曲がり角【詩集1】
たとえば
たとえば明日世界の終わりが来るとしたら
あなたはどうするのだろう
今までガマンしてたことを全部やってみる?
大好きなものを食べたいだけ食べる?
外へ行ってヤケクソで暴れる?
あきらめてふて寝する?
パニックになって叫び、泣きわめく?
澄んだ青い空を見ながら考える
明日を最後に世界が店仕舞いになって
誰もいないひとりぼっちの世界になったら
鳥の声も、虫の音も、
子供の声も、大人の声も、
楽しい声も
怒りの声も
笑い声も
ささやき声も
街の雑踏も
車の走る音も
犬の吠える声も
酔っぱらいのわめき声も
何もかも全てなくなってしまったら
世界の全てが、灰と吹く風だけになってしまったとしたら
世界でただひとりになったとしたら
私は何のために生きるのだろう?
ずっと一緒に居たい
大切な人と
世界の終わりの日が来るときも
大切な人と手をつなぎ
静かにその日を迎えよう
そうすれば怖いものは何もない
たとえ明日、世界に終わりの日が来ても
作品名:道の曲がり角【詩集1】 作家名:maki