終焉
睡眠不足の私には、
わからないことだらけ、
・・・・当り前なの。
些細なことだっていうの?
ええ、そうね・・・・・私以外にはそう思えるかもしれないわ。
でもね、大きなことよ、
私には、大きい、こと、
だから、大丈夫かなんて野暮なこと、
聞いてほしくないわ。
もちろんよ、
だって私、生まれてないもの。
けれど名前はあったのだから、
私は、在る、でしょ?
父さまと母さまがくれた名よ。
世界は母だけど、
私の言う母さまとは違うわ。
ええ、海でも空でもないわ。
けれど確かに私は抱かれて、
その腕の上で、
たしかに息づいていたんだわ。
愛されて、いたの。
父さまより母さまより、
だれより、あの人に。
私ももちろん愛していたわ。
こんなに変な私でも、
愛してくれたあの人を。
私も、愛してた。
え?今?
今は・・・・・
今は、もう。
もうね、いないのよ。
私は生きるわ。
そりゃあ、神様だもの。
でもあの人は人間だから。
もう、いないの。