小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

小さな鍵と記憶の言葉

INDEX|2ページ/120ページ|

次のページ前のページ
 

Prologue



 その日は至って普通の一日で、朝時間通りに目を覚まして、同じ時間の同じ路線バスに乗って学校に向かった。どうせ変わらない明日が来るんだろうとわざわざ考えるまでもなく信じて疑わなかった。
 違うことといったら、一時限目の英語が急遽自習になったくらい。特に驚くことでもない。

 だから真っ青な湖のほとりで「君だ」と言われても信じることはできなかった。

 ずぶ濡れのまま抱き締められて。
 目の前の彼も、その言葉も。

 悪い夢だと思う以外に、選択肢はあっただろうか?