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フレンドボーイ42
フレンドボーイ42
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偽善者賛歌18「嫌悪感」

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沸き上がってくる嫌悪感に耐えきれなくて倒れた。重みにつぶされて、苦しんでのたうち回った。でもたしかに、逃げちゃいけないんだ。だけどせめて、どこかに身をおいていたい。置く場所をください。置く場所をください。つまりそれは、帰属する場所を求めるコール。私は誰に結びついているの?私は誰と強固なつながりを持っているの?宙ぶらりんな自分を情けなく思って哀憐は

 ますます偽善に嫌悪感を示して、その結果倒れていく。
 彼は結婚を望まなかった。だけど、彼とのつながりがほしい。つながりが、強固なつながりが、ほしい。

 …尽くしてそいつが見返りをしてこない、そういう相手にこそ尽くすべきだ…いわば親に対する子供…

 「…で、俺の子供になる、と」
 「はい」
 「はいったってお前、俺とたったの6歳差だろ?」
 「それでも年下です」
 「…」
 「…親孝行する相手がほしいだけです」
 「あのなあ…まあ、俺に義父になれという時点で判っているから聞かないが」
 「帰る場所がほしいんです」
 「こんなところ実家にするのもどうかとは思うが…まあ、いいか」
 彼は苦笑しつつも喜んでいたようだった。
 「尽くす相手ができるってことだしな。俺のような奴にとってありがてえこった」