月面遊戯
そう、すかして、ただ吹かれている
あの娘の気持ちは知っている。
それだけじゃない、あいつや、君が何を、思い何をしょうとしているかも。
好きにしてくれ、その代り、心は寄せやしないから。
一途なのは、きっと君じゃない、誰もが魅せられているだけ。
僕は、仕掛けた罠を見せ、その辺の取り巻き達を、虜にしてやると、有無を言わせる前に颯爽と風になり、辺りには何の痕跡も残さず、ふと物音がした方を見ると影が、空を駆けて行った。
本当は、子供の何物でもないのに、手足もろくに使えない赤子になるのが嫌だった。
何にも出来やしない癖に無いもの強請り、
それでいて、愛情ばかり求める。
分かっている、名探偵に指を指される
までもなく、全部この僕が悪い。
此処にいるのは、本当の僕じゃない、赤の
他人だ。
本当の僕は、愛で溢れていて、なに不自由
なく育ち、そこで生きている。
そう、どんな些細な事も、気にも留めず。
早く僕を、捕まえると良い。
まるでこの世が、被害者と加害者のどちらかしかないような誰かを必ず踏みにじるような、犠牲の上で成り立つのが社会ならとても
悲しいだろ。
何時かの奴らの噂が僕の中で木霊する。
知恵が無いなら犯すのは、容易い。
それとも、知恵があるから犯しがいが有る
何処と彷徨ってふらつき歩き制御できぬ、
自分を嘆き、憐み、衝動的に駆り立てる。
ただ僕が僕に言える事は、犯られてるってだけだろう。
「この線は何処につながっているのかな」
足元にあるコンセントの紐を見つめる。
「よし、繋ごうか」
僕らは、同じ輪に縛られている。
すべて同じ、此のまるい星の中で納まって周り続ける、衛星か、ただの虫か。
項垂れている、僕の心境は・・・。
「あのねずみがコロコロ回しているだろ」
「で檻の中で泣くだろそれと同じさ」