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でんでろ3
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novelistID. 23343
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人生幸朗のパラドクス

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昔、西の国に、人生幸朗という万能のベテランつっこみ芸人がいた。

 彼は、正しいことを言った人間には、「当たり前のことを言うな!」
と、つっこみ、間違ったことを言った人間には、「わけの分らんことを
言うな!」と、つっこんだので、誰にでも、つっこめた。

 しかし、あるとき、一人の若手芸人が、一計を案じた。

 彼は、「私は、『わけの分らんことを言うな!』と、つっこまれるで
あろう」と、言ったのだ。

 もし、彼の言ったことが、正しいとすれば、人生幸朗は「当たり前の
ことを言うな!」と、つっこまなければならず、それでは、彼は、間違っ
たことを言ったことになる。

 しかし、彼が、間違ったことを言ったとするならば、人生幸朗は「わ
けの分らんことを言うな!」と、つっこまなければならず、それでは、
彼は、正しいことを言ったことになる。

 しかし、人生幸朗は、間髪置かずに言った。
「わけの分らんことを言うな!」


                             おわり




  注、このエピソードは完全なるフィクションです。

っていうか、その前に、皆さん、人生幸朗師匠のことはご存知ですか?