人生幸朗のパラドクス
彼は、正しいことを言った人間には、「当たり前のことを言うな!」
と、つっこみ、間違ったことを言った人間には、「わけの分らんことを
言うな!」と、つっこんだので、誰にでも、つっこめた。
しかし、あるとき、一人の若手芸人が、一計を案じた。
彼は、「私は、『わけの分らんことを言うな!』と、つっこまれるで
あろう」と、言ったのだ。
もし、彼の言ったことが、正しいとすれば、人生幸朗は「当たり前の
ことを言うな!」と、つっこまなければならず、それでは、彼は、間違っ
たことを言ったことになる。
しかし、彼が、間違ったことを言ったとするならば、人生幸朗は「わ
けの分らんことを言うな!」と、つっこまなければならず、それでは、
彼は、正しいことを言ったことになる。
しかし、人生幸朗は、間髪置かずに言った。
「わけの分らんことを言うな!」
おわり
注、このエピソードは完全なるフィクションです。
っていうか、その前に、皆さん、人生幸朗師匠のことはご存知ですか?
作品名:人生幸朗のパラドクス 作家名:でんでろ3