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オリーブの枝

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 少し照れくさそうにしてたけど、強がってたよね。そのときの照れ隠し具合が、この上なくかわいかった。あぁ、俺、本当に惚れてるわ、自分の気持ちに偽りはない、そう確信したんだ。そして、初めてのキス。最初はお互い恥ずかしがってほんの少ししかしなかった。それでも、お互いの顔は真っ赤になってた。しちゃったね、君はそう言った。俺は、またしたいな、なんてふざけて言った。そしたら、今度は君から、唇を重ねてきて、これからはもっと大事にしようね、なんて俺の耳に囁いたんだ。もう、心臓が破裂しそうなくらいドキドキしたよ。その出来事が一週間経っても頭から離れなくて、思い出す度ににやにやしちゃって大変だったよ。そして、初夜。お互いがちがちで遠慮がちだったけど、俺は君にあんなに近づけて素直に嬉しかった。君を抱いたとき、俺の体の中に君がすっぽり入って、俺が一生守ってあげるから、なんて心の中で思ってたんだ。そう、俺の好きだった茜が今俺の目の前にいて、こんなに近くにいて、細かい表情、しぐさ、心臓の鼓動までわかる。俺は、茜の全てがを愛しく感じた。茜が好き、それだけじゃ物足りないくらい、それだけじゃ伝えきれない、それだけじゃもどかしい。そう、これが俺の全ての気持ちだ。

作品名:オリーブの枝 作家名:ちゅん