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BLEACH NL中心詰め合わせ。

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頑張る少年2 / イチルキ・2003.7.15


 午後11時。そろそろルキアが戻ってくるなと思っていると、ベッドの置いてある方の窓からコツンと音がした。預かっていた縄はしごを下ろすと、暫くしてルキアが上がってきた。
「いつもすまぬな。さて着替えて寝るか」
 そう言って伸びをしている後ろで、一護はカーテンを閉めてまた机に向いだした。
「なんだ一護、まだ勉強するのか?」
「俺、明日当たり番なんだよ…」
「しかしやり過ぎは体に毒だぞ」
「う一ん…」
 ルキアは押し入れの中でパジャマに着替えて出てくると、うんうん唸りながら机にかじり付いている一護を覗き込んだ。
「一護」
 しかし一護は生返事をしてノートから目を放そうとしない。
 その集中力に感心するルキアの隣で、一護の頭は爆発しそうであった。
 しつこいようではあるが、中身はともかく外見は同い歳の女の子。それがパジャマ姿で部屋にいるのである。しかも…2人っきり。
 一護は、意識をそらす為に机に向かっていたのである。
『頼む…早く寝ろ!虚が出てくれてもいい、今なら許す!』
 …許すも許さないもないのだが。
「少し休んだ方が能率が上がるぞ?」
「…そ、そうかな」
 そう、極度の脳疲労は彼の思考を緩めてしまっていた。そうだ、ちょっとくらいなら大丈夫だろう。一護はそう思い、シャープペンを置き後ろに伸びながら思いっきり息を吸った。
 鼻を通って脳を刺激する、ルキア(風呂上がり)の匂い…
          ・
          ・
          ・
「だ一ッ!お前っ、なんでトニックシャンプーなんて使ってんだ!?」
「なんだ、あの洗剤のことか?容器が青くてキレイだな一と。ス一ス一して気持ちがイイぞ」
「俺の鼻の中までス一ス一するじゃねーか!…お前まさか…体もそれで洗ってんじゃ…」
「ダメなのか?洗剤には違いなかろう。大体、体を洗うのにあんなものはいらんのだぞ。ようは汚れが落ちれば良いのだからな」
 ない胸を張って自信タップリに言うルキアに、まさか『フローラルフルーティとか期待してたのに!』とは言えない。そもそも自分のプライドが許さない。
 勉強を続けるフリをして、一護は深い溜息を吐いた。
「では一護、先に休むぞ」
 ルキアはそう言って彼の背を軽く叩くと、押し入れに入っていった。
「あぁ、お休み…」
 一護は思った。明日浦原の所へ行って、せめて…メリットシャンプーにしてもらおう…と。

          ■END■
作品名:BLEACH NL中心詰め合わせ。 作家名:gen