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坂井
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詩集「酸化スケッチブック」
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氷点の空
冬の窓から
午後五時半の空が覗く
地平を夕日の残滓がふちどり
染められた黄に緑
その上は あおく あおく あおく
水晶の輝き キンと冷えた水の色
世界中の青を集めた
それでも足りない ここにしかないあお
どこまでも透き通るあお
光素がもし本当にあったなら
人はきっとこんな色を思うだろう
作品名:
詩集「酸化スケッチブック」
作家名:
坂井