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GUNSLINGER BOYⅩⅠ

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君を抱きしめたい




頭がガンガンする。
のどが痛い。
体が熱くてだるい。

横を見れば相変わらず落ち込んで泣きそうな表情をした帝人がこちらを見つめている。
自然とため息が漏れた。

ああ、まったくもう。

「いつまでそんな顔してんのさ」
「・・すみません」

枯れた声で言えば小さな声で謝罪が帰ってきた。
臨也はふてくされたように言う。

「ききあきた」
「で・・でも、僕のせいで・・・」
「だから聞き飽きたって」
「・・・・」
「汗かいたから顔拭いて」
「はい」

湿らせたタオルが額をそっと拭う。ひんやりとして気持ち良いが遠慮がちな動きが少しくすぐったい。

「首も」
「はい」

ぼんやりと帝人を見上げるうちに、その頬に触れたくなって手を伸ばした。

「帝人くん」
「はい、何か他に・・・、え、ちょっ!?」

そのままこちらへ引きこむように両腕で抱きつくと帝人は焦ったように声をあげた。

「い・・いざやさんっ・・・・」
「は~・・、帝人くん冷たくて気持ちいい・・」

元々人間よりも若干体温が低めの義体の体は熱がある臨也には余計にひんやりと感じる。
抱き締めた体からは緊張しているのが伝わってくるが抵抗はされなかった。



冬の雨の中散々走り回ったせいか、あの後臨也は見事に体調を崩して公社に戻らざるおえなくなった。
その際に帝人が静雄と親しげにしていて、あいつが『また会えるといいな』とかなんとか言いやがっていたのが非常に気に入らなかったが正直体調が悪過ぎてよく覚えていない。体調が万全だったらナイフを取り出して切りかかっていたかもしれないが・・そんなことはもうどうでもいい。
公社に帰ってきて早々倒れ込んでしまった臨也が次に目覚めた時には臨也の手を握り泣きそうな顔をした帝人が傍にいた。
それからはこちらが言った通りに汗を拭いて、りんごをむいて、臨也のわがままをききながらずっと傍にいてくれる。

そんな二人きりの時間が今の臨也には心地よかった。

以前ならばこうして抱きしめたいと思ってもできなかったし苛立ちばかりつのっただろう。
しかしもうあの葛藤を味あわなくてもいいのだ。

後悔はしている。
これで良かったとも思わない。
それでも・・・こうしているとどうしようもなく心が満たされる。

ほんとバカだよ。

心の中で自嘲する。
感情を否定して拒絶して、結局帝人を傷つけて自分自身を追い込んだだけだった。
抱き締めた体勢のまま耳にため息を吹きかけると帝人の体がビクリとはねた。

「っ・・臨也さん、そろそろ・・放してください」
「いいじゃん。このまま一緒に寝ようよ」
「で、でも・・・」
「何?何か文句あるの?」
「僕まで寝たら臨也さんのお世話できないじゃないですか」
「いいよ別に」
「ちょ、よくな・・・・」


その時、ガチャリと音を立てて部屋のドアが開いた。




しばしの沈黙が流れる。


「・・・臨也の体調を診に来たんだけど、え~と・・お取り込み中だったかな?」


新羅は眼鏡をなおしながらいつもの調子でそう言った。
臨也がそちらを見もせずに「うん、取り込み中。帰っていいよ」と答えると帝人が焦ったようにもがく。

「ち、違いますっ!新羅さん、ちゃんと臨也さんを診ていって下さい!」

臨也はそんなことはお構いなしにぎゅっと帝人を抱き締める腕に力を込めた。




作品名:GUNSLINGER BOYⅩⅠ 作家名:net