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店員な僕とお客なあなた。2

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6時限目の授業も終わり、ついに放課後になった。

「みやびー!今日もバイトか??」

雅の友人らしき人が話しかけてきた。

「うん、まぁねー。今週は土曜日以外バイト」


それを聞いた友人は「ちぇー」と良いんがら帰って行った。



いつもよりギリギリでバイト先についた。
従業員と店長にあいさつをし、着替えてレジの前に立った。
今のところ、お客はゼロ。

(まぁ こんな日もあるか)

と思いながらも実は暇だなぁと感じていたりして。




そんなとき、お客が来た。




雅は急いで

「いらっしゃいませー!」

と言い、頭を軽く下げた。



来たのは若い男で、でも雅より少し年上で、顔もかっこいい。

(21・・・ぐらいかな・・・?)

男はキョロキョロ店内を見回し、欲しいものがあったのか、
その商品のところへ行った。

こういう客はたびたびいたので雅は気にならない。


男は商品を持って、雅のレジの前にきた。
といっても今レジにいるのは雅だけだった。

「全部で320円になります」

男はどうぞといって一万円だした。

「…い…一万円お預かりします」
いつも小銭や千円を出す人ばかりを相手にしてきたので

320円のものを買って一万円出す人は初めてだった雅。


(大丈夫だ。こんな人だっている。きっと小銭がなかったんだろうな)


おつりを出すのがめんどくさい。
そう感じながら

「9680円のおつりです」

雅はおつりを男に渡す。
そのまま商品を持って帰るかなと思ったがそうじゃなかった。

男はずっと雅を見つめている。
そして一言

「君、かわいいね」

そういいニコリとかわいく笑った。

「明日もいる??」

と聞いてきたので

「え…と…一応いますけど…」

思わず返事をしてしまった。

「そう、じゃあね!」
そういい男は店を出た。

シーンとした静かな店内。



驚きがあとからきた。


(男が男に可愛い?)

(明日も来るの?)

(ていうかあの人だれ?)


いろんなことが頭をよぎる。

でももう気にしないことにした。

こんな日もあるさと思っていたから。





そして男は明日も来る。