有りの儘の我儘を
その空気はまるで台風
空気を乱すは空間を手に取るもの
空間を乱すは空気を変えるもの
私はそれに巻き込まれ
うっ、と息を詰まらせるのだ
関わりたくないと思っても
それを避けられはしないのだ
ただただ翻弄の波が押し寄せて
あっ、という間に
底なし沼へ
落ちてゆく
落ちてゆく
抜けられない
抜けてはいけない
其の度に
壊れていく何かがあるから
私はその空気に呑まれた姿を
ただただ晒して
空気の乱れを
更に乱さず
騒がず焦らず
間違わずに
そして空気は
私をどこかへ連れ去って
分からなくさせるんだ。