小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
フレンドボーイ42
フレンドボーイ42
novelistID. 608
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

The right left.(権利喪失)

INDEX|1ページ/1ページ|

 

 きみらがもし ぼくらのこと
 偽善者だと 糾弾するのなら
 ぼくらはいう きみらにいう
 偽善のなにが 悪いのか

 偽悪であるより 偽善であれば
 双方が 満足するでしょう?
 結局自分が 借りを作りたくないと
 只それだけの事で 反発しているのでしょう?

 #

 僕らの地球は今日も丸く、蒼き全き円きを呈して実にその虚を地球人の上にいながらにしてつかれる。ジオイドはもはや洋梨型の楕円ですらなくなった歪な図形である。偽善はその地球のようである。ディストピアにカーペットを敷き、ベッドとクッションを据えてユートピアのごとく。
 私はかつてより一人の人間の「偽善者どもめ」ということばに赭土のごとく反発をしてきた。偽善者が悪いというならば、おまえは真なる善人が果たして地球にいくらいるかを知っているのか、と。それを知らずして、しかし善を『語る』人間を善を『騙る』人間とごっちゃにして、生きているのか、と。
 真に偽の善を行うのは単なる怠惰な人間である。家出少女にカウンセラーがいう、「あなたはお母さんと向き合ったことがあるの」という言葉のごとく(向き合おうとしたら殺されてしまうから向き合えなんだ)。
 真の意味を知って真の手をさしのべるそれを偽善というのならば、僕は堂々と大手を振って名乗ろう、偽善者であると。
 それが善人である権利を失うのならば私は堂々と剥奪されてみせる。