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ヤンデレな妹と僕 最終話

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「紅稲どこ行ったんだ?」
僕はソファーに座ってニュースをつける。
新発売のスイーツの特集とかどっかの総理が支持率悪いとか…
そんなことばかりだった。

ガチャ

扉が開く音がした。
「ただいまお兄ちゃん」
僕は振り替えって紅稲に「おかえり」と言おうと立ち上がった。
「おかえり、どこいってたんだよ…うわあああ!」
紅稲は制服を血だらけにして帰ってきた。
「その血どうしたんだっ」
その時紅稲の手に血だらけの包丁もあったことに気付いた。
「お兄ちゃん、もう大丈夫!邪魔な虫は、もう消えたよ」
紅稲はニコッと笑う。
「邪魔な虫は、って…?」
紅稲がまさか殺人でもやらかしたのか…?!
どこの誰を…?
「やだなぁ…瀬川さんに決まってるでしょ」



優菜を?
その服の血は優菜の血?
紅稲ガ優菜ヲ殺シタ――――?

僕はその場に崩れ落ちた。
「そんな…」
「お兄ちゃんにとってあんなブスはいらないもん。…これで私だけのもの…」
紅稲の瞳を見る。
あのうつろな瞳だけど笑ってる。
なんだか…ものすごく怖い…
「どうして…優菜を…優菜を……」
「…お兄ちゃん?」
紅稲は少し驚きの目になった。
「紅稲…どうして…最近おかしいぞ!この前から変だ!」
紅稲は包丁を握りしめる。
「どうして…?どうして瀬川さんが好きなの?お兄ちゃんの事一番よくわかってるのは私!お兄ちゃんが好きなのも私でしょ!絶対そうなんだもんっ!」
「紅稲!落ち着けっ」
「私とお兄ちゃん意外死んじゃえばいいんだぁぁぁっ!」
「紅稲っ!」
僕は紅稲の肩をつかんだ。
「はなしてっ!どうして止めるの!」
紅稲は暴れだした。
その時だった。

グサ

僕の腹部に何か突き刺さった。
「え…」
紅稲が暴れたせいで包丁が腹部に突き刺さっていた。
「ごふっ…」
ガタッと倒れる。
出血が止まらなくなる。
どんどん体温が下がってくのがわかった。
紅稲ははっとしたようにしてからにたりと笑った。
「そうかぁ…こうすればお兄ちゃんは私のものなんだぁ」
意識がもうろうとしていく中、一つ狂ってしまった可愛かった妹の声を聞いた。

「これでお兄ちゃんは私だけのものだよ♪」