ヤンデレな妹と僕 プロローグ
7:57・・・
園屋家のある夜。
ひとりの少女がぽつん
と立っていた。
時計を見てはつぶやいていた。
「遅い・・・」
少女は目をうつろにして無表情だった。
そしてまた口を開いて言った。
「遅いよ・・・お兄ちゃん・・・・・・?」
少女は台所に向かった。
包丁をみつめてぶつぶつと言う。
「お兄ちゃん。どうして嘘ついてるのかな・・・?本当は瀬川さんといるくせに・・・。
『生徒会の仕事だ』なんて・・・。私、嘘つかれるのが一番きらいだなあ」
包丁に手をのばす。
しっかりにぎると無表情な顔がにたっとした笑顔になった。
「でもすぐに私のものになるんだよ」
そしてこう言った。
「ね・・・?お兄ちゃん♪」
作品名:ヤンデレな妹と僕 プロローグ 作家名:natsume