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陰陽戦記TAKERU 後編

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 幸い麒麟は大したダメージは無く俺の法力を与える事で怪我は治った。だが……
『どう言う事よ! 何で逃がしたのよ?』
 俺は朱雀に怒られていた。
 そりゃそうだな、敵を逃がしたんだから……
『止せ朱雀、武は相手の術中に嵌まっただけだ!』
『そんなの言い訳じゃない!』
「本当に済まない」
 俺は頭を下げた。
「武様、それで四凶は何と?」
 俺は話した。
 四凶がこの国に戦争を起こそうとしている事、それを落とした国に落とそうとしている事を……
「だからって海を渡って行くとは思えない……」
「そうなんですか?」
「ああ、いくら飛べるって言ってもかなり距離がある。それに爆発するって言ったってそれほど爆発はしない」
 本でしか見た事は無いが大体50メートル、市街地や人が密集している場所に落とせば被害はでるし国際問題にもなるだろうけどそれだけで戦争に繋がるとは思えない、
「一体どうやって……」
 俺達は考え込んだ。
 こう言った時は過去の経験を頼りにすればいい、
 他の連中はただ暴れてただけだが今回の饕餮は人間を調べたって言っていた。それに……
『自分が手を降さずとも人間勝手に殺しあう』
 そりゃあいつの存在は俺達以外は知らない、話した所で信じちゃくれねぇ、気づいた時にはもうお終いだ。
『奴の波動が残ってる、この波動を辿れば奴の所までたどり着ける、香穂と拓朗を呼んで行くぞ!』
「ああ」
 俺は携帯電話で拓朗と香穂ちゃんを呼び寄せた。
 そして麒麟と朱雀の力でその場所へ飛んた。