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フレンドボーイ42
フレンドボーイ42
novelistID. 608
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BSSplus2 Intensity

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 激しく燃えているたばこを路上に捨てて火花が飛び散る横を一人の少年が歩いていた。当然のことながら彼に火がつくことは通常ない。なぜなら火花はすぐに消えてしまうからである。だがその日は強い風が吹いていた。台風が近づいているという情報が飛び交うさなかでの下校途中で、スポーツカーから投げられたたばこの火花がいくつか到達した。そして運が悪いことに、そのまま火花は服を焼いて、子供を包み込んでいった。
 だが、これは最悪な結果であったけれど、犯人は見つかりっこなかった。
 その理由として、以下の条件を今回の事例が満たしていたからである。

 (1)防犯カメラが存在しない。ゆえにスポーツカーのナンバープレートは読みとられない。
 (2)近くを歩いていた人はいたが、スポーツカーのスピード故に記憶にナンバーが残り前に走り去られてわからない。
 (3)たばこの燃え殻からは、指紋を採取できない。
 (4)路面にはいくつものタイヤの跡があり、どれがポイ捨てを敢行した犯人の車のものか判別できない。

 以上より、子供の命を奪ったたばこのスモーカーは発見されなかった。というより、自分たちが殺人罪を犯していることすらスポーツカーのカップルは気づいていないのではないか?
 まあ、そんなわけで喫煙者の立場はますます悪くなるわけですよ。
作品名:BSSplus2 Intensity 作家名:フレンドボーイ42