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騎士と少女

―あー、何だか昔を思い出すんだよな。こんな事しってとさぁ…。

プロイセンは風呂上がりに暖炉の前で寛いでいた。
ちゃんと床にソファのクッションを敷き詰めて。
プロイセンは横になって、暖炉の炎（ひ）を見つめていると、ふいに睡魔に襲われて、ついウトウトと眠りこんでしまった。

―あら、プロイセンさん？
リヒテンは風呂上がりに何か飲み物を、と思い、ダイニングキッチンへと向かっていた。
その途中、ふとリビングを覗いてみると、暖炉の前でプロイセンが横になっていた。
―寒くはないのでしょうか？
　　何か掛ける物を…。
リヒテンは周りを見回し、ソファの背凭れにかかっている毛布を見つけ、プロイセンに掛けてやった。
リヒテンはダイニングキッチンでココアを作り、ココアを入れたマグカップを持って、プロイセンの隣に座った。
―よく眠っていらっしゃいます。
面白い夢を見て笑みを浮かべ眠っているプロイセンの顔を見て、リヒテンはそう思った。
―何だか、昔を思い出しますわ。
リヒテンは暖炉の揺らめく炎（ひ）を見ながら、昔に想いを馳せていた。