意識の混濁2
そう思い続けているうちに、わたしは第2意識を愛することを覚えた。
孤独を感じるなかで、その意識はしだいに男性的な姿をとるようになったのだ。
今やわたしは「彼」の見た目でさえ想像できる。それほど強く、求めている。
彼があまりに愛おしくて、その存在を繋ぎとめておきたくて、わたしは彼に名前をつけた。
「ルーク」という名前を。
名前をつけられた彼は、よりいっそう身近に感じられた。彼はわたしの特別な存在になった。
わたしは彼を愛して、彼に愛される。
空想に愛されて喜ぶなんてばかばかしく見えるかもしれないが、彼は決して都合のいいことばかり言うのではない。
時にはわたしを、第2意識の世界へ引きずり込もうとさえする。
「愛してる、だからほら、会いにきて。堕ちてくればいい」なんて囁いて。
わたしにはその言葉はあまりに魅力的すぎて、苦しくなる。
死がわたしを救いあげるまで、社会的なものは何ひとつ捨てられないのだから。