雨音
ざぁざぁざぁと
繰り返す
その音を聴くと
わたしは無性に
愛しくなった
ふわふわふわと
体を覆う
強い毛皮があったなら
わたしは雨も
平気なのだろう
つるつるつると
薄い皮膚で
覆われるか弱いわたしは
雨を浴びれば
どうなるのだろう
がたがたがたと
震えるわたしの
たった36℃の熱を
ゆるりゆるりと
奪っていくだろう
さぁさぁさぁと
神様仏様
天使か悪魔かわからぬけれど
わたしを戻れぬ
散歩に誘ってしまう
ざぁざぁざぁと
繰り返す
その音を聴くと
わたしは無性に
愛しくなった
それはきっと
わたしを守る
色々なものを
雨が教えてくれるから
ざぁざぁざぁと
繰り返し