sunrise 003
ノスタルジア
占いを軽くチェック
甲子園の応援段幕
私も生きてたっけ
ぼんやりと雲隠れ
思い出せないわ
笑顔がまぶしかった
走れば楽しかった
ちょっとしたことで泣いた
制服チェックから逃れた
あのこの勇姿称えた
生きていたはずなのに
思い出せるのは
映画のフィルムの様
永遠ではないと
でも何かには成れると
ぼんやりとは知っていた
先生は何やら
私たちを守る
永遠に大人になれない
学校の垣みたいだと思ってた
わかってるつもりで
何も知らなくて
わからないつもりで
何もかもを知っていた
そんな私はもういないのだ
どこにだっていないのだ
作品名:sunrise 003 作家名:川口暁