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秋月あきら(秋月瑛)
秋月あきら(秋月瑛)
novelistID. 2039
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トゥプラス

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 みんなよりも早く起きて、輝はダイニングでテレビをゴロゴロしながら見ていた。すると、未空がダイニングにやって来た。ちなみに服は洗って乾いた自分の物を着ている。
「おはよう、輝クン」
 未空に?輝?と言われてドキッとした。昨晩から?未空?に下の名前で呼ばれるようになって、輝はドキドキしっぱなしだ。
 輝は素っ裸の未空を見てしまって以来、未空のことを妙に意識してしまうようになっていた。昨晩もそれでよく眠れず、今朝は早く起きてきてしまった。
 未空はソファーで横になっている輝の頭の横に座った。未空の太ももが目の前に来てドキッとした輝は飛び起きて背筋をピンと伸ばしてしまった。
 輝はソファーの端に寄って未空と距離を置くが、未空は輝との距離を詰めて来る。
「な、なんで、オレのことからかって楽しいですか!?」
「別にからかっているわけじゃないのよ、輝クンに興味があるだけ……」
「興味って何ですか!?」
 この瞬間善からぬ想像が輝の脳内を駆け巡ったが、すぐに首を横に振って掻き消した。
「実験台――もとい、あなたは特別な心の持ち主だわ。だから、輝クンのことを知りたいの」
 再びこの瞬間善からぬ想像が輝の脳内を駆け巡ったが、すぐに首を横に振って掻き消した。
「ど、どういうことっスか、それ!?」
「普通の人の心は眺めているだけでもわかるわ、でもあなたの心は接してみないとわからないの。――きっと、あなたもあたしと同じ力を持っているのでしょうね」
「同じ力?」
「人間はその力のことを魔力とか霊力とか言ったりするわね。きっと、自分では気づいていないかもしれないけれど、輝クンは潜在的にその能力を持っているわ」
「オレが!?」
「そう。同じ力を持った者同士は惹かれあうことが多いの、その真逆もあるけれど。あたしと輝クンは惹かれあう方なのかしらね、ふふ……」
 最後の意味深な笑いが気になるが、輝の頭の中はパニック状態でそんなことにも気づかなかった。
 ダイニングのドアが開けられたかと思うと、椛が元気よく飛び入って来た。
「おはよー!」
 最初にここに来た時よりも椛は明らかに元気になっている。それに伴い椛の存在も強くなっていた。
 椛に少し遅れて悠樹もダイニングに入って来た。
「二人とも早いな。――すぐ、食事の準備をする」
 悠樹はすぐにキッチンに消えた。