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大型犬と帝人

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おまけ





※自動喧嘩人形が言うには


「なあ、お前のこと名前で呼んでいいか?」

「えっあ、別に構いませんが」

「ん。帝人」

「はい」

「……帝人」

「はい」

「………なあ、帝人」

「はい?」

「お前の苗字、平和島に変えねえ?」

「変えません」

「そうか……」




※ワゴン車の人達が言うには


「いいよいいよぉおおお!!!そういうの存分にアリだと思うよ!!で!みかプーは毎晩大変なのかな!?腰とか大丈夫なのかな!?ねえねえねえ、どうなの?!ふたりの関係はどこまでいくの?いけるとこまでいくんだよね?分かってるよー!」

「マジっすか!ほんとナマやっちゃったんすかー!!」

「お前らやめろ!やめないか!こいつが困ってるだろうが!」

「はあルリちゃん…」

「渡草も現実逃避すんな!押さえとけ!」


「なあ、帝人、門田。こいつら何を言ってるんだ」

「僕、帰って良いですか」





※闇医者と都市伝説が言うには

「帝人くんがんばれ」

『ちょうがんばれ』


「そんな励ましいりません!!」

「よし、がんばるか?」




※寿司屋の客引きが言うには

「オーシズーオ、最近ミカド、ナカイイネー?仲良イ、ハ、イイコトヨー!二人トモ寿司クッテ、モットナカフカメルヨー!」


「おお、二人で今度寄るわ」

「……えっ?ふたり?」





※お母さんの彼女が言うには


「あ、・・竜ヶ峰くん最近仲よさそうですよね…仲良いのは良いと思います・・ふふ、楽しそう。いつも顔真っ赤にして追いかけっこしてます…本当に楽しそうです・・」


「お願い園原さんよく見て」

「お前は俺だけ見てろ」





※幼馴染みが言うには


「みっみ、みか、帝人ォオオオオオオオオ!!!!おまえ、いつからそんなああでも俺お前なら何だって出来るって信じてる!頼むから静雄さんの紐ちゃんと持っててくれよ!いざとなったらエリザベスカラーだってありだ!嘘だ!でも俺はいつだってお前の味方さ!信じてる!じゃあ、池袋のウーマンが俺を待ってるから、またな!あっ静雄さん帝人とお幸せに!俺、ちゃんと応援してますから!幸せにしてやってくださいね!泣かせたりしたら杏里と斬り込み行きますから!じゃ!」


「………良い奴だな」

「どこがですか」





※矢霧くんちのお姉さんが言うには

「どうでもいいわ」


「ですよね…」

「誰だアンタ」




※新宿の情報屋が言うには



「いやちょっと本当信じられないっていうかシズちゃんなにしてんの?ちょっと大事だからもう一回言わせて。シズちゃんなにしてんの?未成年淫行って知ってる?知らないよねえシズちゃんバカだもんね。いや俺は別にシズちゃんがバカだろうが何だろうがどうでもいいんだよ。さっさとくたばってくれればそれで。で俺が何を言いたいかっていうと分かるだろ?俺はこの世でもっとも好きなのは人間だ!愛してるのさあ、人間をね!その中でもかなり俺のお気に入りというかむしろずっと傍に置いておきたい帝人くんをよくもまあ取ったよね奪ったよねえ。ほんともうなんなの?いらないことしかしねえ。チッ。早いところ野垂れ死んでくんないかなあ。帝人くんも帝人くんだよね。無防備すぎ。俺に対してだったらいいんだけど。まあまだ好きあってないのが救いか。一方的に片思いって度が過ぎると気持ち悪いんだよ。というかシズちゃんきもちわるいくたばれ」


「てめえがくたばれ」

「僕、家に帰ります」




※某創始者さまが言うには

「いやもうなんていうかあれですね。毎日が貞操の危険日ですよ。分かりますか。視線でまさに死線を辿るなんて上手いこといっている場合じゃなくて、外堀も確実に埋められてますし。僕嫌いってわけじゃあないんですよ。ちゃんと好きなんです。友情的な意味で。ただそれ以上を望まれるとちょっと僕は遠慮したいかなあって。静雄さん、聞いてます?」

「帝人、俺も好きだ」


「話が根本的にかみ合いませんね」



作品名:大型犬と帝人 作家名:高良