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フレンドボーイ42
フレンドボーイ42
novelistID. 608
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蕨屋町の男

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白城黒友氏の考えていることは全く読めないが、とりあえず彼の住んでいる町は、ここではないことを知る。…G県は蕨屋市蕨屋町のアパートに住んでいるという。僕の知り合いの工場労働者藍染が住んでいる部屋の隣の、そのまた隣の部屋(2-106)に彼は住んでいる。ではなぜ彼は我孫子という千葉県のしかもあまり目立って観光にふさわしいといえるようなものがない(せめて言えば白樺文学館と志賀直哉邸跡くらいか)に来たのだろう?
 
 蕨屋市を本拠地として数多くのき行を傘下におさめる一大財閥蕨屋グループは蕨屋鉄道・蕨屋バスなど交通機関も多く、タクシーも蕨屋市内であればわらびやタクシーに乗るのが一番やすくなると言うせいで、交通機関をすべて掌握しているといって過言ではない(別にほかの市からタクシーでk留ということもできるので、百パーセントではないのだが)。市域のほぼ臍の部分にわらびやデパート・蕨屋駅・蕨屋市役所・蕨屋郵便局を備えており、駅の線路は高架を走る蕨屋南北線とデパートの下を通りながらフェンスに挟まれ、橋を4つ掛けている(車と歩行者のために)蕨屋中央線によって、便宜的に北西・北東・南西・南東と分けられている。この蕨屋の町で彼は育った上、今でもアパートの一室に荷物をつめて大家に金を送金している。彼はもうじき帰ってくるだろう。しかし、彼はなぜ我孫子に来たのだろう。
作品名:蕨屋町の男 作家名:フレンドボーイ42