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常磐線が運休になるような雪が降る中、彼は歩いていた。我孫子はセブン＆アイ・ホールディングスのエスパの書店で、ひもが掛かってないから立ち読みを満喫できる書店の中で、ジャンプはワンピースを読みながら、娘のように作家が５０巻以上も続けながら飽きられずに作品世界を緻密に構成していると言うことに感嘆し、しかるにこの世も緻密にまた、計算され尽くされたものであることを知る。
　各国は日本に得をさせたくない。日本は優れた技術と発想の国だった。資源もそこそこ、食糧自給率も低く、そんな国が独裁体制をまとめあげることなくどうにか今日までやってこれたのはひとえにそのあり得ない国民性故だった。日本は、ジャパニーズは、何かが変だ、と感じるのも無理はないことだろうが。
　そうして日本は２色というマンガの技法を編み出して、カラー原色でないにもか変わらず迫力のあるキャラクター作りにも長けていた。日本はただ政治と言う面においては残念ながら最低レベルだった。外交をなめ腐った輩と、国益より自分の利益を優先するが故に簡単に相手国に対して何でもしてしまう受動国家日本。
　しかしながら白城にはなにもできない。声すらあげてはならない人間だから。