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へロー!近未来ガール!

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 月がきれいだなあと思いながら歩いていたら(男というものはロマンチストだ)、人が落ちてきた。


(みやざきはやおてきな…)


あー春は危ない人が多いっていうしマジホンマどうしたらええんやろと思いつつ声をかけてみる(優しいオレ)。


「だ、大丈夫ですか…?」


怖いので距離を保ちつつ。

だって、この人全身ピンクの服装なんだもん…!
そんなんペーパー夫妻しか許されてないぞ…社会的に。



「…、」

多分、女の子。うつ向いているから顔はわからない。高いところでくくられた二つ結びが、犬の耳みたいだ。ふさふさしてる。


「いた~い」

女の子は大声で云って泣き出した。


(あーもう絶対変な人だ)

自分の運の悪さを呪う。



「もう無理、いやだ!帰りた~い」

延々と泣き言を云いながらぽろぽろ涙を溢す。
口調は幼いけれど、顔立ちは大人っぽい。おないか、それより上に見える。そんで、関西弁やない。

「とりあえず、立ちません?」


云って手をかすと、渋々立ち上がった。


「怪我は…ないみたいですね。じゃあ、これから木登りするときは気をつけて」

当たり障りのないことを云ってその場を立ち去ろうとした。


「待って!日向泰輔!」


えーオレの名前知ってるし。

恐る恐る振り向く。ピンクさん(勝手に名付けてみた)は、こちらを睨み付けるようにじっと見つめ、云った。



「あたし、未来から来たの!」



(電波さん、キター!)




ピンクさんは電波さんでした。