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フレンドボーイ42
フレンドボーイ42
novelistID. 608
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AB3of3 アスタリスクの純白な決意

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「…弱い」
 切りつけた相手はすぐに崩れ落ちる。
 この村をおそっていたほどなのだから強いのであろうと思ったが、この有様か、トスコ氏の失望を覚える。次は町を襲っている奴でも相手にとろうか。
 「…誰かいるのか」
 「僕だよ」
 振り向くとそこにはかつての商人の姿があった。
 「フレンド、…だったな」
 「うん、そうだよ。お久しぶり。元気にしてた?なんか最近大躍進しているそうじゃんか」
 「…どうしたら強い奴に手っとり早く会えるんだ」
 「すぐにあったら死んじゃうよ?最強になりたいんだったら雑魚も倒してくくらいじゃないと」
 「チンタラしていられもしないだろう」
 「…まあ、聞いてくれよ」
 フレンドはメモを取り出すと読み上げた。
 「つい3日前に、アシッドスパークで動きがあってね、トップが変わってね。もしかしたら出世を狙って悪党がたくさんばっこするかもしれないんだ。もしかしたら、君が望むような強いのがわらわらでてくるかもしれないよ」
 「…つまり」
 「悪党退治していると建前でもつけて強い悪党を倒しにいけばいいじゃない。趣味で勝手に人に感謝されて、そして生活水準あがれば、体力を無駄に浪費しないですむから、先頭にパワーを注げるしね」
 「いいのかそれで」
 「本当は悪い。僕なんかは悪い奴に対して怒りがこみ上げて系だよ。…でも、結果論で悪党が少なくなって、君も満足できるならいいかな、って思うんだ。ベンサムの功利主義は知っているのかな?」
 「ああ、おまえが教えてくれたからな」

 「だから、ね?純白な決意しちゃおうよ。たとえそれが嘘でも誰も君の行為は攻めないんだから。善人を切りつけなければ誰も怒らないんだよ」
 「…おもしろい男だなお前は」