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フレンドボーイ42
フレンドボーイ42
novelistID. 608
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CL2of3 交差点的劇的邂逅

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明くる日も明くる日もただひたすらに人を殺して何者かに語りかける生活。はっきり言えばそれが当然の殺し屋の生活スタイルではある。というより殺し屋のほぼ半分は機械的に人生を送っている。そしてもう半分は人生を謳歌するためにスリルと金を求めるという感じだろうか。だから、彼にあるちょっとした疑念は、そういう意味では少しおかしいはずでは合った。同情?悲しみ?そんな物を持ったまま殺し屋を続けられる奴などそういない。ふつうは死んで終わる。
 「…お前がクロス・ラミナか」
 「…あなたは誰ですか?」
 「ほう、お前なら自己紹介しなくてもわかると思ったがな」
 「ザンゲツ(斬月)さんですか…僕を殺すような依頼でもあったんですか」
 「フレンドの知り合いを殺すわけにはいかないからな…俺はお前と同じような立場だ」
 「意外ですね…あなたが人間関係なんてうまくやっていけるんですか」
 「そりゃお互い様だ馬鹿野郎」
 ザンゲツ…持っている剣は長くも細く、物干し竿と呼ばれているという(本当の名前はわからない)。
 「…じゃあなんでここに」
 「ゼロがどうやらエクセルに好意を寄せているとか聞いたからな…噂の真相を知りたいだけだ。暇つぶしがほかにないんでね」
 「じゃあ女遊びとか賭事やっていればいいじゃないですか」
 「殺し屋は敬遠されるだろ」
 「変装すればいいんですよ」
 実際はこの男は噂も、そして遊びもどうだっていいんだろうな、とクロス・ラミナは感知した。この男は周りに興味などない男だし、そもそも先ほどの前者のような男で、なぜフレンドの仲のよい知り合いにはいっているのかすらよくわからないのだ。ということは…。
 「もう気づいたのか?俺は少しだけだがお前に興味を持った…人に興味を持つことは俺としては珍しいからな」
 「…まあ、どうだっていいですけど」
 「というわけで雑談だ…お前だって俺に何かの時に殺されたくはないだろ」
 「まるであなたの方が強いみたいな言い方ですね」
 「で、実際どうなんだ」
 「ろくにあの男になんて興味はありませんよ…だいたいエクセルって…あいつはロリコンじゃないんだから」
 「だけどあいつは殺し屋なのにストレスを感じるらしいじゃねえか…もしかしたら反動ということも」
 「興味を持ってどうするんですか」
 「お前と話そうと思ったら同業者の情報交換しかねえだろバーカ」
 「…」

 結局、それだけはなして別れた。またあの男とは会うんだろうな、とは思う。
 「ザンゲツ…そういえばかなり饒舌だったな…あれは紛れもなく本人だったが…フレンドの情報が正しいならばだが、…あいつは無口なんじゃなかったのか」
 
 この時点でどうなるかなんて、誰もわかるはずはないのに彼はそれを思い悩んでいた。