三匹が行く・そして…
「やっりー♪」
「……お前そんなんもらって嬉しいのかよ?」
「すっげー、嬉しい」
「じゃあ、特別にこの俺様もサインしてやろうか」
「誰がお前のなんか」
「俺は次期国王だぞ!」
「俺、尊敬してる人のサインしかいらないもん」
「お前なあ!」
「お、やるか?」
「やってやろうじゃないか!」
そう言って二人はがっと剣を掴んで庭へと飛び出していく。
止めようかどうしようか迷ったテンプルナイツ達だったがセンリの顔に笑顔があることで何となく事情を察して取り、傍観者にと回る。
外はよい天気で、確かに中でくすぶっているのは勿体無かった。
「センリ王子ファイトー」
「三年経ってるんですから少しは成長したんでしょうね」
「チヒロくんに負けっぱなしはカッコ悪いですよー」
「お前ら、うるさい!!」
無責任な野次を一喝してから、センリはチヒロに向かっていく。
「……そういえば、イジューインくん」
「はい?」
その光景を横目に見ながら、ユキは他の人には聞こえないような小声で話しかけてきた。視線はセンリ達の方を向いているため、他の者には彼らが会話していることすら気づかないものもいるかもしれない。
「一応隊長には報告しないといけないので聞かせてください。昨日の者たちの狙いは何だったんです?」
「…………」
「センリ王子ではないですよね? だとすると君かチヒロくんか……」
この人に嘘はつけなかった。ついたところですぐにばれてしまうのは目に見えている。
「……僕じゃ、ないです……」
「そうですか、やはり……」
「?」
意味深なユキの言葉にイジューインは思わず彼の方を見た。
「色々とお伝えしなければいけないことがあるのですが……帰ってからにしましょう。今は何も考えない方がいいですよ」
穏やかな笑顔でそう言われてしまってはそれ以上は問いただせない。
「おーい、イジューイン、ユキー。お前らも出てこいよ、いい天気だぜー」
その時、タイミング良く外から明るい呼びかけがかかった。
「行きましょう」
「……はい」
心に引っかかるものはあったが、イジューインはあえてそれを封じ込めた。
全ては帰れば分かる事だ。だから彼の言うとおり今は考えないようにしよう。
「二人で何話してたんだ?」
「世間話ですよ」
「で、勝負はどっちが勝ったの?」
「俺に決まってるじゃん」
胸を張ってチヒロが言った。
「……お前そんなんもらって嬉しいのかよ?」
「すっげー、嬉しい」
「じゃあ、特別にこの俺様もサインしてやろうか」
「誰がお前のなんか」
「俺は次期国王だぞ!」
「俺、尊敬してる人のサインしかいらないもん」
「お前なあ!」
「お、やるか?」
「やってやろうじゃないか!」
そう言って二人はがっと剣を掴んで庭へと飛び出していく。
止めようかどうしようか迷ったテンプルナイツ達だったがセンリの顔に笑顔があることで何となく事情を察して取り、傍観者にと回る。
外はよい天気で、確かに中でくすぶっているのは勿体無かった。
「センリ王子ファイトー」
「三年経ってるんですから少しは成長したんでしょうね」
「チヒロくんに負けっぱなしはカッコ悪いですよー」
「お前ら、うるさい!!」
無責任な野次を一喝してから、センリはチヒロに向かっていく。
「……そういえば、イジューインくん」
「はい?」
その光景を横目に見ながら、ユキは他の人には聞こえないような小声で話しかけてきた。視線はセンリ達の方を向いているため、他の者には彼らが会話していることすら気づかないものもいるかもしれない。
「一応隊長には報告しないといけないので聞かせてください。昨日の者たちの狙いは何だったんです?」
「…………」
「センリ王子ではないですよね? だとすると君かチヒロくんか……」
この人に嘘はつけなかった。ついたところですぐにばれてしまうのは目に見えている。
「……僕じゃ、ないです……」
「そうですか、やはり……」
「?」
意味深なユキの言葉にイジューインは思わず彼の方を見た。
「色々とお伝えしなければいけないことがあるのですが……帰ってからにしましょう。今は何も考えない方がいいですよ」
穏やかな笑顔でそう言われてしまってはそれ以上は問いただせない。
「おーい、イジューイン、ユキー。お前らも出てこいよ、いい天気だぜー」
その時、タイミング良く外から明るい呼びかけがかかった。
「行きましょう」
「……はい」
心に引っかかるものはあったが、イジューインはあえてそれを封じ込めた。
全ては帰れば分かる事だ。だから彼の言うとおり今は考えないようにしよう。
「二人で何話してたんだ?」
「世間話ですよ」
「で、勝負はどっちが勝ったの?」
「俺に決まってるじゃん」
胸を張ってチヒロが言った。
作品名:三匹が行く・そして… 作家名:透夏(とうか)